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青空ダンシング

(technohellから)

貿易立国のイメージを持つ人は、日本が輸入したものに付加価値をつけて輸出し、それで稼ぐと考えている。実際、小中学校の中にはそう教えるところもある。その場合、経常収支の黒字は国の「稼ぎ」に相当するので、これが赤字になると国家の一大事となる。

しかし、経済学では、経常収支は国の「収益」とは無関係。単に輸出などと輸入などとの差額でしかないと考える。実際、経常収支赤字をある程度続けても、経済成長に支障がない国はたくさんある。オーストラリア、デンマークなどの経常収支は第2次世界大戦以降、だいたい赤字であるが、立派に成長している。データから見れば、経常収支と経済成長には何の関係もない。

経常収支が黒字でないと気が済まない人たちのことを、経済学では「重商主義者」といい、それらの人の主張がいかに馬鹿げているかということを解明したのが経済学の歴史である。要するに、経常収支が赤字でも黒字でも立派に成長すればいいのだ。

もっとも、経常収支赤字がいくらでも続いていいとは言わない。経常収支赤字が多額で長期にわたると問題がでてくることもわかっている。経常収支赤字は、対外債務を背負うからだ。しかし、今の日本では対外債権を300兆円も持っている。毎年5兆円の赤字でも60年間は大丈夫という数字だ。だから今心配すべきことではない。

80歳くらいの年配の紳士が指の抜糸をしてもらいにやってきた。
彼は9時に約束があって急いでいたので私はすぐに診察することにした。
傷を診てみると、もうほとんど治癒状態で私は抜糸をすることにした。
傷の処置をしながら、なぜそんなにお急ぎなのですか、と訊いた。
老紳士は、老人ホームの妻といっしょに朝食を摂ることになっているんです、と答えた。
彼の妻の健康を尋ねると、認知症で老人ホームにすこし前から入居しているんです、と言った。
それでは遅れると奥さんが困りますね、と問うと、
老紳士は、妻は数年来もう私のことが分からないのです、と答えた。
「もうあなたが分からないというのに、あなたは毎朝奥さんのところに行かれるんですか?」
紳士は私の手を軽くたたいて微笑んで言った。
「妻はもう私のことが分からないですが、私はまだ妻のことが分かるんです」